| 1.乳房を大きくする場合、乳房内に挿入するものは、何が良いでしょうか。 |
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現在考えられているものは(1)自分の組織(脂肪移植)(2)生理食塩水バッグ(3)シリコン系バッグの3つがあります。そして現在シリコンバックの中でもコヒーシブシリコン、表面がザラザラしたテクスチャータイプを使用するのが一般的となってきております。
- 自分の組織(脂肪移植)
自分のお腹やお尻から摂取(脂肪吸引)したものを乳房内に注入する方法ですが、移植脂肪が完全生着せねばなりませんので、少量づつしか移植できず、その為理想の大きさにするには何回もの手術を繰り返さねばなりません。また移植された脂肪が化膿する場合もあり、トラブルも多く現時点では一般的な方法とはなっておりません。
- 生理食塩水バッグ
これはシリコンバッグに変わるものとして考案されたのですが、幾つかの欠点もあります。一つはバッグが破損した場合ペシャンコになり、胸が元に戻ってしまうという事です。濡れた水は生体内では安全ですが、突然破水すると折角苦労して大きくした乳房が小さくなってしまうのです。
破損は稀に生じますので、再手術がすぐに必要となります。もうひとつの欠点はリプリングと称して、部分的に指で押さえたりすると作り上げた乳房がペコペコした感じを訴える時があります。私共の経験からすると生理食塩水よりシリコンバッグの方がリプリングがなく自然な型を出せると考えております。バッグの大きさは150〜300cc以上まであり、出来上がりがDカップになることも可能です。
- シリコンバッグ
シリコン製の大きな袋の中にシリコンのゲル状の物が入っております。シリコンはケイ素を含んだ合成樹脂で人体に対する異物反応も極めて少ないものです。
米国では数年前乳癌や膠原病に対するシリコンの因果関係を指摘され、その結果整理食塩水バッグが流行しました。現在FDA(米国における厚生省)は乳癌や膠原病との因果関係を否定しております。但し、万が一化膿した場合はバッグを取り出さねばなりません。現在シリコンバッグは日本製がありませんので米国やヨーロッパから個人輸入しております。
シリコンバッグにに関して、以前米国のマスコミで問題になった部分は解決されております。色々のタイプ、大きさがあり、年々改良されております。300cc(片側)ですと大変豊かになります。
- コヒーシブシリコン
近年盛んに使用されているのが、フランス製や米国製のコヒーシブシリコンです。これは普通のシリコンより内容物が硬くなっており、バックをはさみで切っても容易にシリコン内容物が体内に流出しないようになっております。
またシリコンバックの表面がザラザラとなっている「テクスチャータイプ」の表面を要したバックが、後で述べるカプセル拘縮を起さないとされ当院では数年前から表面がザラザラタイプのテクスチャータイプと内容物がもれ出ることの少ないコヒーシブシリコンを使用し豊胸術を行なっております。 |
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| 2.バッグを入れる切開線について |
テクスチャータイプのコヒーシブシリコンバッグを乳房内に挿入する場合3cm〜4cm位の切開線が必要です。現在3ヵ所から挿入する方法があります。(図1)
- 腋窩(ワキの下)から挿入する場合
この方法は一番傷が目立たない方法です。
しかし、再手術(後で述べます)やバッグの位置異常(乳房の上や下方に入る場合)が生じやすくなります。
また大きなシリコンバックを入れる時はザラザラタイプ(テクスチャー)は入りにくいので表面がザラザラしていないスムーズタイプのシリコンを入れると云うことになります。
- 乳輪部(乳首の所)から切開する方法
乳輪から切開する方法にも二つのやり方があります(図2)乳輪下端を U字型に切開する場合と乳輪を横断して切開する方法です。乳輪の小さい人や、ある程度乳房にふくらみのある方には適しておりませんが経産婦の方などには、この方法が良いでしょう。私はこの方法を美容外科学会で報告しました。
- 乳房下縁(ブラジャーの下縁)から挿入する場合
一番やりやすくてポピュラーな方法だと思います。手術の傷は垂れている乳房や色の白い人などの場合はあまり目立ちません。その為、そのような方(やや下垂のある方や色白の方)は乳房下縁からの切開が良いでしょう。また再手術などにも適しております。(再手術の方法も以前、美容外科学会でシンポジストとして報告しております。この方法は出血が多い時、止血が可能であり、大きなバック例えば300cc以上でも挿入可能です。
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| 3.術後の乳房の硬さについて(被膜拘縮)(被膜拘縮の少ないテクスチャータイプ) |
乳房は軟らかいものであるのが本来です。
然し、生理食塩水バッグやシリコンバッグ(写真1)は大変軟らかいものですが、生体内に入れると異物を包み込む作用が起こり、時として外から手を触れる時、硬く感じる場合があります。これを被膜拘縮(カプセル拘縮)と呼びます。(図3)
これを防ぐ方法として筋肉(大胸筋)(図4)の下に入れたり、剥離範囲を広くします。術後マッサージなどフォローアップが必要となりますが再手術を要する場合もあります。最近では表面のザラザラタイプ、云わゆるテクスチャータイプをその為に使用する事が多くなりカプセル拘縮は少なくなっております。
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| 4.フォローアップ体制 (2年に1回の術後ケアーを) |
| 手術は術後のフォローが大切です。何年たっても面倒をみると云う姿勢が必要です。その為、術前の写真撮影、電子カルテの応用などの記録、2年に1回位の定期検診を行なっています。 |
| 5.麻酔と入院 (当院では必ず麻酔医専門の医師が麻酔をかけます) |
豊胸術の場合、麻酔の方法は背中に打つ麻酔(硬膜外麻酔)と全身麻酔のどちらかを用います。然し、硬膜外麻酔もいざという時の危険性に対応できる整った病院で施術するべきです。きちんとした麻酔医がいて豊胸術をなさる場合が良い訳です。
入院に関しても硬膜外麻酔、全身麻酔どちらでも1日くらいは入院が必要です。(ショートステイ方式)。入院が必要ないという美容外科医は得てして入院施設を持っていないビル診療であることが多いのが裏側の原因としてあります。気をつけましょう。当院では個室で看護婦さんと付き添いさん一人の完全看護制となっております。 |
| 6.費用 |
| 全国的に70万前後(60万〜80万)が一般的ですが、手術費の他に消費税を含むのか、その他の費用がどうなっているか比較して病院に問い合わせてみましょう。また豊胸術などの手術は将来のことを含めて、記録・保管等もしかkりしているアフターケアーの出来る身近な病院が良いのは当然です。豊胸術は一生フォローをしてもらえる病院を選びましょう。当院では30年前に豊胸術をお受けになった方がお見えになります。 |
| 7.胸部レントゲン撮影 |
| バッグを入れた場合、レントゲンに映る場合があります。検診する医師にその旨お告げになる事が必要ですが、癌などの診断の妨げになるような事はありません。 |
| 8.未婚の女性 |
| 未婚の女性の場合、傷跡が残ることや、硬くなる場合がある等々一応欠点もありますので、当院ではあまりお勧め致しておりません。職業柄必要のある方、等々の場合、相談に応じております。未成年者の場合は親の承諾等、しっかりした保護者が必要です。 |